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?水深:ケーソンマウンド−9.00m
?水質:透明度 3.5〜5.5m
透視度 0.5〜4.5m SS<25ppm
?システムの構成
システムはコンテナハウス(支援設備を搭載)、と発電機で構成され、工事区域に隣接したケーソン上に設置した、
なお、今回は、夜間、休日等の作業時間以外も水中に置いておいたため、クレーンは常時、拘束する必要はなかった。
(2)捨石均し工集の結果
捨石均し工事の作業能力を表−6に示す。
今回の工事では、投入管理の方法を変えたため投入精度が表−6のように2種類あリ、均し精度も±10cm、±20cmと荒均しより精度を上げている。
また、使用した捨石が岩ズリてあり、一般に捨石として用いられている200?内外の石を対象にしたものではないため、得られた作業能力は参考質である。

Table-6 Capacity of leveling work

286-1.gif

(3)濁り対策
捨石に岩ズリを使用したため、シルト分を含み、海域にもともとある濁りと、均し作業で発生する濁りで、視界が非常に悪かった。
実施した濁り対策の内で、主なものを下記に示す。
(a)水中ファン
下水処理の撹拌などで使用する水中ミキサを運転席の反対側に取リ付け、バケットで発生した濁りを水中

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Fig-6 underwater fan

ファンで発生した流れで遠方へ除去するものであり、均し作業の全日程で使用した。[図-6参照]
(b)水中ポンプ式濁リ除去装置
水中ボンプを後部に搭載し、吸入ホースの先端にブイを取り付けて水面近くのきれいな港水を吸入し、エゼクターにより後方の比較的にされいな海水とともに大量でゆるやかな流れを発生させ、運転席付近やパケットで発生した濁りを遠方へ除去するものである。
[図-7参照]

286-3.gif

Fig-7 muddiness removal apparatus

7.水中施工管理装置について
最近の測量技術の進歩はめざましく、特に位置測量装置としてのGPSは建設業界の中に広く浸透しており、作業船等の位置誘導はもちろん、工集基準点測量、造成測量等、従来の光波測量の分野にまで進出してきている。
また、水中測量機器の発展もそれに劣ることなく、従来の音響測深機の数十倍の範囲のデータを一度に取得可能であるマルチビームソナーが導入されつつあり、次世代の水中種量を大きく変えようとしている。
水中施工管理装置は、それら最新の測量機器を組み合わせることにより、視界の悪い水中での水中バックホウ等を用いた施工において、海底の状況を可能な限リ正確に把握し、そのデータを有効に活用するためのものであり、実工事を行う上での施工管理を能率良くかつ高精度に行うことを目的として開発を行ったものである。

 

 

 

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